Dr. Boogie (Dr. Boogeyと表記されることもある)というエフェクターをご存知でしょうか?
Dr. Boogieとは、真空管ギターアンプの名機Mesa Boogie Dual Rectifierをトランジスタ回路で再現し、コンパクト化したエフェクターのことです。ネット上に回路図が共有されており、海外では制作例がいくつか報告されています。
私も長年憧れたMesa Boogieのサウンドを手に入れるべく、Dr. Boogieを作製することを決めました。
回路図を眺めてみた
↓こちらのページにDr. Boogieの回路図が公開されています。
https://easyeda.com/archanasajeevan/dr-boogie
こちらのDr. Boogieの回路図と、これまたネットで検索すると出てくる本家のDual Rectifierの回路図を見比べてみて驚きました。
なんとほぼほぼ回路図は同じで、真空管をJFET(接合トランジスタ)に置き換えただけの単純明快な回路となっていました。
JFETのゲートとソースの間に接続されているコンデンサは真空管のミラー容量を等価的に表しているらしいです。
ソース接地増幅回路が4段ありますが、それぞれ負荷抵抗が半固定抵抗となっています。ソース接地増幅回路のゲインはこの抵抗値によって決まりますが、ここを可変(半固定)にすることによって、歪みの強さをチューニングできるようになっていると思われます。
部品選定
真空管の代わりの役割を果たすJFETは重要なパーツですが、ここではJ201というJFETが選定されています。このJ201というトランジスタですが、実はすでに廃番になっており、なかなか入手が難しいようです。
私の工作のポリシーとしては、なるべく汎用品を使いたいという思いがあります。
代わりになる部品はないかと探していたところ、ありました。パッケージ違いで表面実装部品のMMBFJ201という部品があったので、これでいきます。
https://www.marutsu.co.jp/pc/i/15860506/
J201はLTSpiceの標準ライブラリにも登録されているので、モデルを探す手間なくシミュレーションがかけられますね。
このエフェクターはボリューム(可変抵抗)が6個も必要です。
基板実装できるボリュームを探したところ、共立エレショップにありました。
https://eleshop.jp/shop/g/gABT418/
25kΩはどうしても無かったので20kΩで代用です。
その他の抵抗、コンデンサは特に困らずに揃えられるかと思います。
終わりに
今回はDr. Boogieの回路図を確認し、全体像を把握してみました。
部品調達の目処もなんとなく立ちましたので、製作を進めていきたいと思います。
次回は回路のシミュレーションをしてみます!