ギターのパワーアンプがほしいな、と思い立ちました。
家で弾く用なので、出力は小さくていいです。今持ってるのはMarshallのLEAD20で20Wも出るのですが、10ある目盛りのうちせいぜい2くらいまでしか上げません。それよりかはガタイも小さくて扱いやすいものが欲しいというのが動機です。
それから、あまりパワーアンプオンリーの機材って多くないですよね。それだけあまり需要が無いんでしょうけど。でも個人的にはアンプシミュレーターのプリ出力をキャビネットにつっこむときに欲しいな~ってことがあります。将来的にはプリアンプだけ色々変えたりもできますしね。
ということで自作することにしました。
トランジスタ回路の勉強にもなりますし。
回路設計
まずは回路設計です。
こんな回路を組んでみました。というか、ほぼほぼ「定本トランジスタ回路の設計」に載っている回路そのまんまなんですけど。
いちおう、秋月電子で買える定番っぽいトランジスタを選んでみました。
NPNトランジスタは2SC3422、コンプリメンタリのPNPは2SA1359です。
詳しい動作の解説は「定本トランジスタ回路の設計」に載っているので、読んでみてください。勉強になった・・・。
入力インピーダンスが4.7kΩ//22kΩ = 3.9kΩとギターアンプにしては小さめなのですが、あくまでパワーアンプなのでギターを直接挿すことは想定していません。別途プリアンプが必要ですね。プリアンプもまた作ります。エフェクターでもいいですけど。
動作シミュレーション
それから、この回路図はLTSpiceを使って描いたので動作シミュレーションもできます。ですが、トランジスタのspiceモデルは適当です。こちらのページを参考に適当にパラメータを設定したので、現物はどうなるか・・・。hFE, Vbeは大きく違わないと思うので、DC動作点くらいはあってると思いますが。。
シミュレーション上のDC動作点はこんな感じです。バイアス電圧が8.4Vと、電源電圧15Vの半分に近くなっており、問題なさそうです。
入力に1kHzのサイン波を入力したときの出力のシミュレーション波形はこんな感じです。本当かな?
スピーカー負荷が8Ωだとすると0.75Wくらい出そうです。これ以上入力を上げるとクリップし始めます。
オーディオ用途ならこれくらいで十分と本に書いてありましたが、ギターアンプとしてはどうでしょうね?スピーカーの感度にもよるでしょうが、試してみるべしですね。
まとめ
今回はここまで。ギター用ミニパワーアンプの回路設計とLTSpiceによる動作シミュレーションをしてみました。
次回以降は基板設計、基板発注、組み立て、音出しと、以下の記事に続きます!